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所得税控除

所得税の控除は、耐震・バリアフリー・省エネ工事で特定の条件を満たすと受けることができます。

名称減税額
耐震リフォーム減税(投資型)最大25万円
バリアフリーリフォーム減税(投資型)最大20万円
バリアフリーリフォーム減税(ローン型)最大62万5000円
省エネリフォーム減税(投資型)最大35万円
省エネリフォーム減税(ローン型)最大62万5000円
住宅ローン減税最大400万円

「投資型」とは、リフォームを自己資金で行った場合、「ローン型」とはローンを利用して行った場合、と思われるかもしれませんが、少し違います。 「投資型」に関しては、自己資金でも、ローンを利用した場合でも適用されます。「ローン型」はローンを利用した場合のみです。リフォームで利用できるローン

耐震リフォーム減税(投資型)

控除対象限度額は250万円、控除率は工事費用の10%ですので、控除額は最大25万円となります。
期間は1年間(工事を完了した日が属する年)

例えば

この場合、リフォーム工事費用は300万円、250万円をオーバーしているので、控除対象額は250万円となります。もし、工事費用が200万円だったら控除対象額は200万円となります。
所得税は20万円、25万円以下なので全額(20万円)控除されます。所得税が30万円だったら、25万円が控除されます。※この場合、余りの5万円は貰えません。
従って、このケースでは控除額は20万円、その年に支払った所得税は全て返ってきます。
※耐震リフォーム減税に関しては、ローン型はありません。

●所得税の計算

所得税は、会社から発行される「源泉徴収票」で確認が可能です。
「源泉徴収票」に記載されている「源泉徴収税額」は所得税と同じですので、そちらをチェックしましょう。

※年収における所得税額はおおよそ以下のとおりです。

●対象となる条件

対象工事 現行の耐震基準に適合させるための耐震改修工事
住宅要件
  • ・自ら居住する住宅
  • ・昭和56年5月31日(現在の耐震基準化が施行された日)以前に建築された住宅。つまり、現在の耐震基準に適合しないことが条件です。

バリアフリーリフォーム減税(投資型)

控除対象限度額は200万円、控除率は工事費用の10%ですので、控除額は最大20万円となります。
期間は1年間(工事を完了した日が属する年)

●対象となる条件

対象工事
  • ・次に該当するバリアフリー工事
  • 1.通路等の拡幅
  • 2.階段の勾配の緩和
  • 3.浴室改良
  • 4.便所改良
  • 5.手すりの取付け
  • 6.段差の解消
  • 7.出入口の戸の改良
  • 8.滑りにくい床材料への取替え
  • ・工事費用が50万円超であること
  • ・居住部分の工事費が改修工事全体の費用の1/2以上(併用住宅※の場合)
  • ※併用住宅 … 人が居住する部分と、居住者が事務所や店舗などとして業務に使用する部分を併せ持つ住宅。
住宅要件
  • ・次のいずれかの者が自ら所有し、居住する住宅であること
  • 1.50才以上の者
  • 2.要介護または要支援の認定を受けている者
  • 3.障がい者
  • 4.65才以上の親族または2もしくは3に該当する親族のいずれかと同居している者
    • ・改修工事完了後6ヶ月以内に入居すること
    • ・改修工事後の家屋の床面積が50㎡以上
    • ・床面積の1/2以上が居住用(併用住宅の場合)

バリアフリーリフォーム減税(ローン型)

控除対象限度額は、250万円と(一緒に増改築工事を行う場合)750万円の合計で1000万円。
一年分の控除率はバリアフリー工事に関しては2%、増改築工事に関しては、年末のローン残高の1%が最高となるので、一年分の最大控除額は 250万×2% + 750万×1% = 12万5000円となります。
期間は5年間なので、最大控除額は 12万5000円×5= 合計62万5000円です。
※バリアフリー工事のみなら、最大控除額は 5万円×5= 25万円。
※5年未満のローンは適用外です。

●対象となる条件

対象工事 対象となるバリアフリー工事費用が50万円超であること。それ以外はバリアフリーリフォーム減税(投資型)と同じ。
住宅要件 バリアフリーリフォーム減税(投資型)と同じ

省エネリフォーム減税(投資型)

控除対象限度額は250万円、控除率は工事費用の10%ですので、控除額は最大25万円となります。
※太陽光発電設備を一緒に設置するときは、控除対象限度額は350万円、控除率は10%で、控除額は最大35万円となります。
期間は1年間(工事を完了した日が属する年)。

●対象となる条件

対象工事
  • ・全ての居室の窓全部の断熱工事(必須)、またはそれとあわせて行う、床の断熱工事、天井の断熱工事、壁の断熱工事、太陽光発電設備設置工事
  • ・省エネ改修部位がいずれも平成25年省エネ基準相当に新たに適合すること
  • ・工事費用が50万円超であること
  • ・居住部分の工事費が改修工事全体の費用の1/2以上(併用住宅の場合)
住宅要件
  • ・自ら所有し、居住する住宅であること
  • ・改修工事完了後6ヶ月以内に入居すること
  • ・改修工事後の家屋の床面積が50㎡以上
  • ・床面積の1/2以上が居住用(併用住宅の場合)

省エネリフォーム減税(ローン型)

控除対象限度額は、250万円と(一緒に増改築工事を行う場合)750万円の合計で1000万円。
一年分の控除率は省エネ改修工事に関しては2%、増改築工事に関しては、年末のローン残高の1%が最高となるので、一年分の最大控除額は 250万×2% + 750万×1% = 12万5000円となります。
期間は5年間なので、最大控除額は 12万5000円×5= 合計62万5000円です。
※省エネ改修工事のみなら、最大控除額は 5万円×5= 25万円。
※5年未満のローンは適用外です。

●対象となる条件

対象工事
  • ・全ての居室の窓全部の断熱工事(必須)、またはそれとあわせて行う、床の断熱工事、天井の断熱工事、壁の断熱工事
  • ・省エネ改修部位がいずれも平成25年省エネ基準相当に新たに適合すること
  • ・改修工事後の住宅全体の省エネ性能が現状から一段階相当以上上がること
  • ・対象となる省エネ工事費用が50万円超であること
  • ・居住部分の工事費が改修工事全体の費用の1/2以上(併用住宅の場合)
住宅要件 省エネリフォーム減税(投資型)と同じ

住宅ローン減税

控除対象限度額は現在4000万円、控除率は工事費用の10%ですので、控除額は最大400万円となります。
10年間にわたって年末借入残高の1%が控除され、10年未満のローンは適用されません。
他の所得税控除と違い、控除額が所得税を上回った場合、課税所得金額等の額の7%、または13万6500円のうち小さいほうを上限として住民税からも控除されます。

マイホーム購入の際に扱われる住宅ローン減税がリフォームにも適用される、と言ってもわかりづらいのですが、要は「住宅ローン減税の控除率がリフォームで利用する(10年以上の)ローンに適用される」ということです。

以下の表で、住宅ローン減税とバリアフリー・省エネリフォーム減税を比較してみましょう。

住宅ローン減税と省エネ・バリアフリー減税における控除率の違い。

これは、600万円を借り入れてリフォーム工事を行った場合です。
住宅ローン減税では、年末までに50万ちょっとを返済して、548万円になりました。その残高の1%が控除されています。
次の年も50万ちょっとを返済して、残高の1%が控除される。この繰り返しです。

省エネ・バリアフリー減税(ローン型)では、対象となる工事部分が250万円のケースと100万円のケースを記載しています。
先述しましたが、対象となる工事は2%控除され、それ以外の工事は1%が控除されます。
対象工事費 250万円とその他の工事費 298万円の合計、同じく100万円と448万円の合計が、住宅ローン減税の残高 548万円と同じであることに注目してください。

控除の合計額を見ればおわかりいただけると思いますが、全て違いますね。
省エネ・バリアフリー工事が100万円の場合が最も安く、対象部分が250万円の場合が最も高くなっています。
このように、必ずしも住宅ローン減税が最も高くなるとは限らないのです。
ポイントは対象工事部分が2%になっていることで、この部分が全体の工事費において高い割合を占めると住宅ローン減税が不利になる。逆に、その割合が低いと住宅ローン減税が有利になるわけです。
省エネ・バリアフリー工事では上限が250万円なので、工事の規模が大きくなればなるほど、必然的に住宅ローン減税の方が還付金額が高くなっていきます。

●対象となる条件

対象工事
  • ・工事費用が100万円超であること
  • ・居住部分の工事費が改修工事全体の費用の1/2以上(併用住宅の場合)
住宅要件
  • ・自ら所有し、居住する住宅であること
  • ・改修工事完了後6ヶ月以内に入居すること
  • ・改修工事後の家屋の床面積が50㎡以上
  • ・床面積の1/2以上が居住用(併用住宅の場合)

手続き方法

リフォーム減税制度における所得税の控除を受けるためには、必要事項を記載した確定申告書に必要な書類を添付して、申告期間内に管轄の税務署に提出する必要があります。

必要な書類は制度によって異なりますが、主に次の6つです。

詳しくは国税庁のホームページで確認したり、管轄の税務署に聞いてみましょう。