リフォーム瑕疵保険とは
リフォーム瑕疵保険とは、万が一リフォーム工事に不具合があった場合、
その補修工事にかかる費用が支払われる保険制度のことです。
保険契約の仕組み
この保険における加入者(被保険者)は、工事を行うリフォーム事業者となります。
リフォーム事業者は保険会社へ事業者登録をすることで、リフォーム瑕疵保険の適用を受けることができるようになり、発注者(お客様)がそのリフォーム事業者に工事を依頼して、もし何らかの不備があった場合、保険会社からリフォーム事業者に補修費用が支払われます。
リフォーム事業者はそのお金を使い、補修工事をすることになります。
補修費用は保険会社からリフォーム事業者へ支払われますが、万が一リフォーム事業者が倒産してしまった場合、発注者が保険会社に直接保険金を請求できます。
保険会社
リフォーム瑕疵保険を扱っている保険会社は、下記の5社のみ。
いずれも国土交通大臣が指定した住宅専門の保険会社です。
- ●(株)住宅あんしん保証
- ●住宅保証機構(株)
- ●(株)日本住宅保証検査機構
- ●(株)ハウスジーメン
- ●ハウスプラス住宅保証(株)
手続きの流れ
リフォーム瑕疵保険の契約は工事ごとになされるので、着工前に申し込みをしなくてはいけません。
先述しましたが、保険に加入しているのはリフォーム事業者なので、着工前に発注者がリフォーム事業者に頼んで申し込んでもらいます。
その後、工事中と工事完了後に不具合がないか、保険会社の検査員(建築士の資格を持ったプロの方々)が検査をします。
不具合があった場合は、補修費用が事業者に支払われ、すみやかに補修が行われます。
完了検査の後には「保険証券」が発行され、それがあれば保険期間内に新たに不具合が見つかった場合、同じように補修をしてもらえます。
※対象部分と保険期間は以下をご覧ください。
保険対象部分 | 保険金を支払う事由 | 期間 |
---|---|---|
構造 | 構造耐力上主要な部分が 基本的な耐力性能を満たさないこと | 5年 |
防水 | 雨水の浸入を防止する部分が 防水性能を満たさないこと | 5年 |
その他 | 社会通念上必要とされる性能を 満たさないこと | 1年 |
増築工事部分 | 基本的な耐力・防水性能を満たさないこと | 10年 |
保険金の支払限度額
保険金の限度額はリフォーム事業者によって異なるので、確認する必要があります。
どの事業者においても、限度額が1000万円を下回ることは稀ですので、1000万円以下のリフォームであれば、工事費用はほぼ100%全額保証されると考えて良いです。
1000万円を超えるケースにおける限度額は事業者により異なるので、事前にご確認ください。
保険料
保険料は工事金額によって異なります。おおよそですが、以下の例をご覧ください。
工事金額 | 料金 (保険料+検査料) |
---|---|
60万円 | 3万円 |
200万円 | 5万円 |
600万円 | 6万円 |
料金の仕組みについて、一度話を整理しましょう。
まずリフォーム事業者が保険会社へ登録料を支払い、リフォーム瑕疵保険に加入します。
登録料は保険会社により異なりますが、1万円程度の場合が多いです。そして、1年ごとに更新料、こちらも1万円程度を支払うことになるので、リフォーム瑕疵保険に加入しているリフォーム事業者は年間1万円程度を保険会社へ支払うことになります。
それとは別に、工事ごとに保険料(+検査料)を保険会社へ支払うのですが、実はこの料金を誰が負担するのかについては、明確な定めがありません。
当然、リフォーム事業者か発注者ということなるので、両者で話し合って決めることになります。
一般的には、発注者の負担となることが多いようですが、中には負担してくれるリフォーム事業者も存在します。
但し、リフォーム事業者が負担すると言いながら、見積の「諸費用」などに含んでいる場合もあるので、どちらが負担するのか、事前にしっかり聞いておきましょう。